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小越真弓のステンドグラスdays

ケイム組みステンドグラスパネルの修理

ステンドグラスを取り付ける際にガラスが割れてしまったそうで、修理と寸法調整と鉛線の傷を目立たなくするご依頼がありました。


ステンドグラスパネルは鉛線の接合部分を2か所持つなど、扱い方に注意が必要です。

取り付けてしまえば物が当たらない限り割れたりしないのですが、部分的に力が加わると割れやすいものなので、慣れないと厄介ですね。


今回のパネルはブラックパティーナ仕上げで、鉛線とはんだ個所を薬品で黒く反応させているのですが、傷が付くと黒色が剥げてしまいます。鉛線は軟らかいので擦れ傷が付きやすいことにも注意が必要ですね。


外枠の鉛線を削っても開口に合わないということで、細いものに交換します。

鉛線の内側やガラスにこびりついたパテをきれいに取り除く際に、ガラスを割らないように、傷を付けないように削り取っていくという気の抜けない作業が続きます。

なんだか、ステンドグラスって面倒!と思われてしまいそうですが、一つ一つなるべく丈夫に、なるべく美しく仕上げる心がけで作業しております。


鉛組みのステンドグラスパネルは、鉛線でガラスを組み立てて、鉛線の接合部をはんだ付けしていきます。さらにパテを詰めると鉛線とガラスが固定されますから、地震などでは簡単に割れない特徴もあるんですよ。


古くから世界中で親しまれている鉛組みのステンドグラスパネルは、修理しながら長く伝えていけるものですから、ガラスが割れた!や、鉛線が痛んできた!の他にも、取り付け場所を変える際にもメンテナンスさせていただけたら嬉しく思います。

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